014 スイッチ

写真は私たちの設計する住まいに標準仕様品(特に要望が無い場合は、これがつきます)として設置しているスイッチで、台座(プレート)の部分は新金プレート(正確には新金属プレート:アルミ合金製)というものを使用しています。
上の2つは3路スイッチと言って、2箇所(例えば階段の上と下など)でon/offできるスイッチ、一番下のスイッチは通常のon/offを行なうスイッチ(印がついている方を押すとon)です。

事例:湯崎野の家

一般的には樹脂製のプレートが多く使用されています。しかしその質感や経年変化による退色、違和感たっぷりの着色品など、さまざま理由から今ひとつ馴染めません。またステンレス製のものは高価(全体工事費からみると知れていますが)となるため、新金プレートを標準品としています。色は白い壁面や木面との調和を考え、シルバー(標準色)としています。
注目して頂きたいのは、スイッチの部分ですが、最近新築する住まいでは必ず付いている蛍スイッチ(スイッチの一部が光り、暗くてもスイッチの場所が分かるもの)が付いていません。蛍スイッチを標準仕様としないのは、省エネに対する考えと、住宅は特定の方が住んでいるのだからスイッチの場所は理解しているものと考えているからです。入居してすぐは戸惑うかもしれませんが、1週間もすればどの辺りにあるかぐらいは感覚的に分かるようになります。
最近では人感センサー付きのスイッチ(スイッチに触れなくても自動で点灯できる)なども普及してきましたが、こんなに便利にしてどうするの?という思いしかありません。夜中に他の人を起こしたくないときなど、逆に不便だったりします。
世の中が便利になっていくは良い事なのでしょうが、外出先から電話回線を利用してビデオや冷暖房などを操作できたり、トイレの蓋が自動で開閉したり、住まい全体をオートメーション化していくような考え方には、私はこの先も馴染めないんだろうなと思っています。(A)

014 スイッチ” に対して4件のコメントがあります。

  1. aiarchi より:

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    はじめまして。スイッチプレート検索中に偶然たどり着きました。大変恐縮ですが、リンクはらさせていただきました。
    私も建築に携わる人間です。家づくりに関する思いを代弁していただいている気分で読ませていただきました。またお邪魔させていただきます。

  2. miz-arch より:

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    aiarchiさん、こんにちは。
    インターネットを通じて出会い、新たなネットワークができる。
    これも世の中の便利なツールの一つですね。
    大阪から地方都市に引っ越したときに感じた情報不足も、インターネットが社会に定着していくにつれ解消されていきます。でもサンプル確認や打合せなど直接しないといけないことは、まだまだ残されています。
    技術の発達で便利になることと、ローテクでもいいから人として大切なことの境界線を見極めるのはとても難しいですね。

  3. aiarchi より:

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    そうですね、同感です。
    地方”都市”とは言いがたい、ただの田舎町で建築に携わっていますが、まだまだ情報社会とは程遠いのが現実です。逆に、いい部分がたくさん残っているということかもしれませんが・・・。
    時々、生の建築を味わう小旅行をしたいと思いつつ、時間に流されている日々です。

  4. miz-arch より:

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    生の建築を味わう小旅行・・・いいですね。
    私は最近は子供同伴なので半分は家族旅行になってしまいます。そのかわり、建築!建築!という堅苦しさが抜けて丁度良い感じになってます(笑

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