025 花火大会

現在の住まいに引っ越して3年半が経ち、今年も花火大会の季節を迎えました。お盆に帰省する人たちと一緒に盛り上がるためなのか、毎年13日に精霊祭の一環として花火大会が行なわれています。小さい町なので打上規模は小さいのですが、私の住まいから比較的近い場所で行なわれるのでそれなりの迫力は味わえます。

現在の住まいに移り住んで以来、未だに花火大会の会場へ出かけたことはありません。子供が小さいことが大きな理由の一つですが、人ごみの中で場所取りに疲れて見る花火を楽しく思わないからというのも理由の一つに上げられます。幸い現在の住まいは外に出るだけで写真のようなアングルの花火を楽しむことができます。勿論、道路を走る車や看板の明かり、会場までの間に建っている建物などが視界を遮ることはありますが、形式ばらずにのんびり見ることができるのは格別です。明治時代に花火大会が始まった頃のように、住まいの前にベンチを出してビールと団扇片手に路地の隙間から建物越しの花火を見る・・・という風情まではありませんが、近い雰囲気が味わえるかもしれません。
住まいを計画する際に、周辺の風景や今回のような花火などを見れるようにという住まい手の要望に答えて設計を進めることはしばしばありますが、今回のわが家のように期待していなかったものが見えたときの喜びは、住まいに対する愛着とささやかな優越感を運んでくれるようです。(A)