027 敷地

お盆休みの移動を兼ねて友人の新しい住まいのために用意された敷地を見てきました。写真は敷地の南面に広がる緑豊かな景色です。
南面には生活道路が走り、北面にはなだらかな斜面地と幹線道路が通っています。東西方向に谷が走り、風通しや日照を考えると「素晴らしい!」の一言に尽きるような土地でした。

およそ半数以上の方が、住まいづくりは敷地をさがすところからスタートされているのではないでしょうか。私たちの事務所でも、敷地探しから相談を受けている物件が半数近くあります。あとは建て替えであったり、敷地が既に決定していたり、皆さん各々の事情によります。敷地が決まっているということは、その土地の気候や風向きなどを事前に知っているということですから、住まいづくりに際してのメリットは大きいように感じます。また、土地探しからという場合には自分のライフスタイルや通勤条件などに合った土地に住むことができるのですから、良い土地に巡り会うことさえできれば申し分ないでしょう。
さて写真の敷地ですが、岐阜県の山の中(谷あいの地域)にあります。写真から察知できる通り、近くにはコンビニエンスストアも郵便局もありません。しかしそれ以上に豊かな景色と美味しい空気であふれていました。車で5分も走れば、生活に必要なものは揃いますし、申しようのない土地でした。正直言って、中途半端なSOHO生活を送っている私たちにとっては羨ましいロケーションでした。
私たちは大阪から越してきた際に日常品以外の買い物はどこですれば良いのだろう?仕事上を含めて最新の情報は十分得られるのだろうか?などと不安に思っていましたが、インターネットや宅配便が発達した現代においては杞憂に過ぎませんでした。手に取れる範囲にものがあるというのは確かに魅力なのですが、自然の中に身をおいて生活できるというのは、現代における一番の贅沢になっているのかもしれません。(A)

<2009.06 追記>
この住まいは木工職人の家として、2007年3月に竣工しました。

027 敷地” に対して2件のコメントがあります。

  1. aiarchi より:

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    ホント、いいところですね。鳥の声や虫の声も聞こえそうです。
    当方も、明日、新規プロジェクトの敷地を見に行ってきます。整然と区画割りされた造成地です。すでに工事が始まっている区画もあり、タマホームの社名入りの仮設シートが掛かっているようです。そんな住宅地の中に建つ条件ですが、日当たり、風向き、道路との関係等、じっくり見て来ようと思います。

  2. miz-arch より:

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    私も新規に敷地を見に行く際は、日当たり、風向き、道路との関係等、見落とさないように必死です。幸い、奥さんと2人でやっているので、敷地を見た際に感じ取ったことをその場で話し合うことができます。それでも最初に行った際に撮影した写真を何度も何度も繰り返し見ながら設計作業を進めています。敷地のポテンシャルを如何に引き出すかが設計者の職能ですから、責任感に対するプレッシャーがいつも襲い掛かってきます。
    ・・・と敷地を見る前のaiarchさんにプレッシャーをかけてみたりして(笑
    やっぱり、リラックスして楽しみながら見るのが一番ですね。

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