041 木製サッシ

桜町の家」の庭に面した外壁写真です。
外壁と言ってもご覧の通り、殆どが木製のサッシ面ですから屋外の景観を存分に取り込むことができます。また大型サッシを採用しているので余分な枠が消え、ガラス一枚で外部と隔てられているような連続感が生まれます。

木製サッシを採用するメリットは、「景観的に優れている」「サッシが結露しない」「(海岸近くの立地の場合)塩害に強い」などの理由が挙げられます。またデメリットは「(アルミサッシと比べ)コストが高い」「(木材保護のため)塗装などの定期的メンテナンスを必要とする」などがあります。
「桜町の家」で木製サッシを採用したのは、住まい手の要望でもありましたが、木製にすることで「サッシの大型化が可能になる」というのが最大の理由でした。通常の住まいのサッシは幅85cm前後ですが、このサッシは約倍の幅があります。現在のところアルミサッシではここまでの大型のものを製作することはできません。(非住宅用であればオーダー可能ですが高価になります。)ですからコストと機能を兼ねて木製サッシを採用することになりました。
古くから日本の家屋は雨戸によって住まいを守ってきました。私も子供の頃、台風が接近する度に父親と懐中電灯を照らしながら雨戸を閉めていた思い出があります。しかし近年ではサッシやガラスの性能向上に伴い、雨戸を付ける住まいは減少の傾向にあります。私たちの設計する住まいでも、雨戸を要望されることは殆どありません。それでも飛翔物による被害を受ける可能性はありますから、皆さんくれぐれもご用心下さい。(A)

041 木製サッシ” に対して2件のコメントがあります。

  1. aiarchi より:

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    台風の到来が多い南九州では、やはり雨戸は欲しいところです。という我家も極力雨戸を省いたのですが、ここ数年の台風の威力はすごいです。最近設計している住宅では、掃出しサッシには雨戸をつけるようにしました。アルミサッシの雨戸一体サッシはデザインを損なわす要素となりかねません。戸袋を設けたり、一工夫して使用したいと思っています。
    ちなみに、この木製サッシはどちらのメーカーのものでしょうか?

  2. miz-arch より:

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    関西以西では台風に対する考え方も異なるので、
    雨戸は必須だと思ってましたけど、やはりそうでしたか。
    ところ変われば、デザインも変わる・・・ということですね。
    使用した木製サッシはKIMADOさんの製品です。
    アルミサッシの産地ということもあり、地元で使用されることが少ない!と嘆いておられました。

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