055 モーガルソケット

下大久保の家」の居間を撮影した写真です。ここで使用されているペンダント・ライト(天井からコードで吊るされた照明器具)は、昔懐かしい「がいし」でできたソケット(電球を取り付ける部分)に100Wの白熱灯を付けたシンプルなものです。また、写真奥の台所にも同様の照明が3灯見えますが、こちらは配線ダクト(レール上で自由に取付位置を変えることができる器具)に取り付けたものです。

私たちの設計する住まいには吹抜があったり、天井裏がない(屋根勾配に従って天井を張る)ので天井が高い部分があります。その際にペンダント型の照明器具を使用することが多いのですが、毎回といっていいほど登場するのが写真のような照明器具です。これはローコスト対策(自作で1灯800円程度です)という点もありますが、空間にあったシンプルなかたちをしていることに好んで使用している理由があります。100Wの白熱灯なので、適切な箇所数を確保さえすれば基本照度(明るさ)は十分確保できます。
ひとえに「明るさ」といっても個々人によって感じ方は違います。日本の多くの住まいでは、職場環境の照度を家庭内に持ち込み、夜間でも明々としています。そして「明るいことは良いこと」のように思われがちであるということを「リアフォグランプ」のはなしで述べましたが、住まいは明るくない方が好ましい(正確には過度の照度は不要である)と私たちは考えています。(もちろん住まい手の希望があれば必要以上の照度は確保しますし、蛍光灯を使用する場合もあります。)目に優しく、ローコストな照明器具。まずはお試しあれ。(A)

055 モーガルソケット” に対して4件のコメントがあります。

  1. aiarchi より:

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    我家でも使用しています、がいしソケット。口金E26とE17と使い分けたりして・・・。シンプルでいいですよね。なんせ安いし。フードやカバーがついていない分、思ったより照度は確保できますし。今後も採用していくつもりです。

  2. miz-arch より:

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    E26とE17の使い分け・・・。なかなかの上級者ですね。
    モーガルソケット照明は、フードなどが付いていない分、こまめに埃を落とさないといけないのが唯一の欠点ですね。

  3. soe より:

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    800円で照明をつける事ができるなんて夢の様です
    それにこんなにシンプルで私好み
    私も明るい照明はあまり好きになれないのでこの照明使ってみたいです

  4. miz-arch より:

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    がいし(電球の取り付け部分)は東急ハンズでも売っています。ただし、白が少なかったと思います。黒を選ぶと「昭和レトロへようこそ」の世界なのです。あとはコードと引っ掛けシーリングコンセントをつなげば完成です。作り方をアップする機会があればと思います。

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