071 含水率

これは木材の水分(含水率)を計測するための機械です。CSAエレクトロニック社(ドイツ)の製品で、木材に微量の電気を通すことによって18~50mmの深さまでの平均含水率を測定できます。
針葉樹を構造材として用いるときの含水率の目安は20~25%以下とされています(日本農林規格、日本建築学会、国土交通省建築工事共通仕様書など)。
写真の柱(杉)の場合は、16.6%を示していますから、適正値に収まっていることが確認できます。

乾燥していない木材は、乾燥材と比べると7割ほどの強度しかありません。ですから乾燥した木材を構造材として使用することは特に重要です。そこでこのような計測器が必要となってきますが、ではいつ計るべきなのでしょう?木材を製材した時、納材された時、上棟時、そして竣工時・・・。住まいが完成してから構造材を取り替えるのは不可能に近いですから、より事前に計測し、不適合品は受け入れないというのが一番ですが、住まいを建設する間にも木材の乾燥は進みます。特に春先の乾いた風の吹く季節は、暑くてもサッシを締め切ったまま工事を進めた方が良いくらいに乾燥していきます。
私たちの考えでは、必要以上に乾燥した木材も好みません。それは生活している間に進む乾燥(冬期の暖房や通風など)によって、ひび割れが生じ易くなるからです。自然に生じるひび割れと構造強度の関係は以前に書きましたが、外観上少ないにこしたことはありません。ですから竣工後、結果として目標の含水率に納まるような範囲であれば良しとしています。この数値は地域の気候や湿度などによっても変わってきますから(ここでは)具体的な数値で示すことはしませんが、毎回出荷時の含水率を調整して頂いているのが現状です。この辺は無垢材を扱う難しさでもあり、いろいろな材の性質を知る楽しみを持てる部分でもあります。(A)