112 シェルサイドチェア

事務所の改装で座席の数も増え、それに合わせて新調したのが写真のシェルサイドチェア(DSW)です。あまりにも有名なためご存知の方も多いかと思いますが、デザインはチャ-ルズ&レイ・イームズ。
写真は座面がブラックのものですが、もう一脚必要なので、そちらは座面がホワイトのタイプを選びました。
size:W460xD550xH815(ハーマンミラー社他)
※復刻版のためいろいろなメーカーから販売されています。また使用材料やサイズも微妙に異なるようです。

ミッドセンチュリーのモダンデザインを代表する建築家としても有名なチャールズ・イームズが妻のレイ・イームズとともに大量生産可能な椅子として世に送り出したこのスツールは、当時は画期的であったFRPで3次元曲面で成型された座面をもっていました。しかしFRPはリサイクルできないことなどから1993年に生産中止となります。それでもデザインと座り心地の魅力が高いためポリプロピレンあるいはABS樹脂などの代替素材のもと復刻されました。(素材が複数存在するのは、デザインパテントが切れたため、生産元が複数存在するためです。)
座面の素材はさておき、面白いのはベースとなる脚の素材も複数存在することです。最も有名なのはスチールでできた複雑なかたちのエッフェルベースのもの。その他、私が購入した木とスチールの組合せのドゥエルレッグ、シンプルな4本脚(スチール)のHベース、キャスターのついたキャスターベース、ロッキングするロッカーベースなど(後2種は座面も異なります)。使用者の使い方や空間に合わせて様々なバリエーションを楽しめるのも魅力の一つでしょう。
この椅子を選んだのは新しい事務所がシナ合板の本棚や机でできた空間であることが理由の一つです。普段は無垢材の床板などにこだわって設計していますが、予算の都合や新しい試みとしてシナ合板の家具製作を行なったため、事務所のインテリアは明るくモダンな雰囲気に包まれました。この空間に合う家具は新しい素材、色を持ったものでなければ・・・とあれこれ思案しているうちに以前から気になっていたシェルサイドチェアのことを思い出しました。エッフェルベースのものも考えはしましたが、ドゥエルレッグの「シンプルできれいなかたち」とディテールの美しさに惹かれ購入を決断しました。
こうやってあれこれ考えながら自分や空間に合った家具を見つけるのはとても楽しい時間です。けれど、いざ購入してしまうと考える作業が終焉を迎えるわけですから、何とも寂しい限りです。中でも椅子選びはとても好きなのですが(半ば趣味化している?)、我が家の家具も飽和状態に近くなってきているので、この楽しみの終わりもそう遠くないかもしれません。どなたか私に考えさせて下さい。。。(A)