120 薪割り

写真は「おどりばの家」の住まい手さんから教えて頂き、最近入手したばかりの薪割り機「ログマチック」(フィンランド製)と使用してみたところの写真です。
薪割り機と呼ぶには随分簡便な棒状の道具ですが、これが優れもの。
通常の薪割りは斧を振り下ろしますが、私のような腕力のない物には扱いきれません。おまけに腰痛持ちには随分シンドイ作業になります。その点、こちらの商品はパイプを上下にスライドさせるだけ。ほんの少しの力とコツが入りますが、右手写真のような状態になるまで10数秒。これはいいものを手に入れたと満足感でいっぱいです。

私の住まいである「白い家」では主暖房に薪ストーブを使用しています。
おかげで灯油の値上がりしていた昨シーズンも、ポリタンク(18L)で3個の出費で済みました。もっともそればかりではなく、薪ストーブはCO2排出量では0とされていますので、地球環境を考える上でもとても良い品の一つです。おまけに私たちは木造の住まいを手掛けることが多いので、燃料は現場廃材を集めればタダ同然。私にとっては良いことずくめなのです。
これまでにも住まい手の方が希望されれば薪ストーブを設置してきましたが、ほとんどの場合はお勧めしていません。それは薪の入手に苦労されるであろうことが容易に想像つくからです。ですから余程熱心に希望されない限りは設置にまでは至っていません。それでも最近は森林組合さんや各地の業者さんが通信販売等の対応もしてくれるようになり比較的入手しやすくはなっているようです。薪の使用量は地域や住まい、設定温度等によって差がありますが、私のところでだいたい1シーズンあたり10万円ほどと言われています。
さて、わが家の薪事情ですが、これまでの最大の悩みは薪割りでした。構造材の切れ端など比較的大きな廃材もあるので、こういったものの使用には丸ノコでは対応できず、チェーンソーを使用していました。「工具を使うんやったら楽なんと違うの?」と思われるかもしれませんが、それでも重労働の部類に入るかと思います。準備や片付けに手間取りますし、あまり嬉しくない作業でした。
でもこの冬からは、手軽に少量ずつ作業をこなせるので少しは気が楽です。しかも割れた部分はカラカラに乾いていて火も付きやすいことも分かりました。お陰で今年は一段と温かく過ごせそうです。(A)