000 現場から  ~湯崎野の家~

190924 現場概況
解体前の住まいから取り外し保管していた、欄間、障子、キッチンなどが戻ってきました。どれもすんなり取り付けることが出来ないものばかりで、ひと工夫もふた工夫も必要なものばかり。それでも古いものに刻まれた歴史や味わいに代えることはできません。そういったものたちに合わせて、納まる空間は少し古めいた感じの仕上としています。間もなく養生も外され全容が見えてきますが、さてどうなることか。。。あとは竣工写真でお見せしたいと思います。

190920 現場概況
竣工まであと少し。現場の中は賑やかです。キッチンの設置、建具の塗装、衛生機器の取付、土間の左官・・・。いろんな職種の職人さんたちが一生懸命作業されています。こうなってくると気になるのは天候。週末の台風に備えて段取りを変えたり、安全対策を練ったり。そして工種間で作業する場が重ならないよう調整したり、管理者(工務店さん)と監理者(私)で頭を悩ませることが盛沢山。確認検査機関の検査日も決まったことですし、さぁ、頑張りましょう。

190913 左官工事
住まい手とセルフビルドで左官工事を行いました。事務所をスタートしたころから、室内の調湿作用と臭いを整える効果に期待して、寝室などは漆喰を塗っていましたが、ここ一年は珪藻土主体の左官仕上げとすることが多くなりました。施工時を含めて人体に安全で、より効果の高く、安価な材料が見つかったので、こちらにシフトしつつあります。まずは目立たない寝室で練習してから、居間の壁へデビューしてもらいました。施工時の水が引いて完成するまで少し時間がかかりますが、また楽しみが増えました。

190909 工事概況
盛夏のような暑さが戻ってきて、職人さんたちも大変なここ数日。現場には建具が運び込まれ、いつでも塗装して下さいと順番待ち。外部は写真のようにさっぱりとして、あとは木部の塗装と器具付けを待つのみ。ほぼ様相もわかってきたので、着工前に仮移植した樹木の戻り先を考えないと~と気ばかりが先行するこの頃。こういう時は空回りしないように一歩立ち止まって、じっくりと考えよう。

190829 内装工事
内部は石膏ボードが張り終わり、塗装仕上げ前の下処理が進められています。塗装仕上げは石膏ボードのジョイント部分やビス穴をパテ埋めし、ペーパーで平滑にする作業を数回行います。この部屋は私たちの事務所の標準色としている白色に塗る予定ですが、ひとえに白といっても数えきれないだけの色があります。その中で見つけた標準色。杉の柱や床板とも馴染みがよく、室内を明るくする効果があります。竣工までおよそ1か月。日々変わっていく様子が楽しみです。

190819 足場解体
お盆期間中も休みなく現場は進み、足場が解体されスッキリしました。暑いなか、ありがとうございます。お盆明けの今日は現場の中は多くの工事関係者が入り、賑やかな現場となっています。その分だけ、打合せ項目も多いですが、残された課題も少なくなってきたので、順調に打合せが進みました。外壁はご覧のような黒系ですが、断熱材と風通しのおかげで程よい感じです。それでも働いている職人さんたちにとっては大変ですから、こまめに水分補給して下さいねと残して現場を後にしました。

190807 造作工事
現場は引き続き造作工事の真っ只中です。多くの場合、棚板や壁などはを作る際に、床板と同じ180mm幅の杉板を使います。これを写真にあるようにパネル化してから施工箇所へ設置していきます。あらかじめ工場で製作された製品とは違うので、木の色目や節の状態を合わせたりすることが出来ますが、その分、大工さんの手間は大変。いつもわがまま言ってすみませんと反省しつつ、図面にはしっかりと杉板の指定で記入しています。仕上がりの写真は、また後日。

190729 造作工事
梅雨が明け、一気に夏の暑さがやってきました。職人さんたちは寡黙に働かれていますが、随分と大変かと思います。現場は2階の大工工事がほぼ終わり、あとは仕上げ工事へと移っていくところです。1階は次々と造作家具が作られていき、大工さんの段取りのよさが伺えます。写真は廊下に設けた収納棚で一番ややこしい造りの部分です。ここは主に本などを収納することになります。他にも収納が多い家なので、もうしばらく造作工事が続きます。

190716 内装工事
連休明けの建設現場。午前中に入っている職人さんはなく、いつになく静かな様子。連休中も電気配線が施工され、大工さんは造作材の加工のため作業場での仕事のため現場には入っていません。連休明けにスムーズに作業が行えるよう、連休中に棟梁からメールで施工図が届き、都度、こちらで確認や打合せを行っていました。おかげで棟梁は休みがなかったことでしょう。私も同じですが。。。
断熱材の施工は完了し、これで暑くなっても大丈夫と思えど、ひょっとしたら今年は冷夏になるかもしれないとか。ちょっと残念な気持ちもあるけれど現場で作業をされる方にとっては助かりますね。

190702 内装工事
1階床を張っています。床板は厚30mmの杉板ですが、産地は構造材と同じ吉野になります。写真の奥の方に見えますが、床板の下にはポリスチレンフォームの断熱材を敷いています。床板の施工が終わったところから順に養生シートを被せていくので、全面の仕上がり具合をお披露目できるのは竣工直前になります。3人で仕事を分担しながら手際よく作業をされている姿が印象的でした。

190625 内外装工事
サッシの取付が始まりました。また2階は水平構面(床面の耐力壁にあたるもの)を確保するための構造用合板が張られ、さらに仕上げの床板を施工しています。1階は床面の断熱材の施工が始まっていました。午後からは構造に関する瑕疵担保の検査があり、補強金物が正しく施工されているかなどの確認がありました。明後日からは雨模様の予報で、外回りの何処を優先していくかなど、日々変わる情報をもとに大工さんは工程調整をしながら作業を進められているこの頃です。

190621 外壁工事
上棟してから日中の作業時間は雨に降られることもなく順調に工事が進んでいます。今日は2階の屋根が葺かれ、外壁の防水紙が張り終わりました。これで本格的に雨が降っても一安心ということになりますが、作業をしている職人さんは大変で、「そろそろサマータイムにしないと…」との声が聞こえるほどです。本格的な夏までもう少し。その間、頑張って外部廻りの工事をお願いします。

190615 上棟
建築吉日の昨日から建て方をはじめ、大安の本日に上棟を迎えることが出来ました。プレカットから大工さんの二次加工へのバトンリレーに加え、屋根面や壁面の構造用面材を事前に必要な大きさにカットする下ごしらえも上手くいって、滞りなく作業が進みました。時に梅雨の最中ということもあり、何時から雨が降りそうだとか、今晩はどうだろうとかの気象情報と照らし合わせながら仕事を進めましたが、運よく作業時に雨に降られることなく、予定の工程を終えることが出来ました。まずは大工さんはじめ作業に関わった職人の皆さん、お疲れさまでした。おかげで、天井で隠すのが勿体ないくらいの美しい架構が組みあがりました。そして改めまして、住まい手さん、おめでとうございます。

190606 土台敷き
今朝、三重のプレカット工場より土台が届き、設置作業に入りました。現場では合わせて設備配管の設置作業などが進み、建て方前の準備が順調に進んでいます。建て方の際の作業がスムーズに進むように、外周側の土台には間柱を設置するための欠き込みがあらかじめ設けられていますが、これは通常行われる事前加工の一つです。さらに一部の土台は、大工さんのリクエストで側面に欠き込みが設けられ、きれいな仕上がりとなるような工夫が施されています。ちょっとした打合せと加工手間が必要ですが、丁寧な仕事を心掛ける大工さんならではの加工ですね。明日からは土台と一緒に届けられた柱の2次加工に入りますが、これも面倒がらずにやって頂けることに頭が下がるばかり。こうした細かいこだわりと作業の積み重ねで住まいは作られていきます。

190530 選木
この住まいで使用するのは吉野杉。赤身が多く、目の積んだ製材が魅力です。しかも今回は長い梁が多く、見ごたえのある選木作業となりました。選木にあたっては、まず写真のように同じ寸法の材を並べ、節や木目などの個性を見極め、どこへ使用するか検討します。あわせて割れ傷の確認や含水率の計測などの構造材としての検査を行います。特に長物は1本が数十キロもあるので、四面を確認するだけでも大変ですが、同行してもらった大工さんや製材所さんの手を借りて、なんとか予定の材を確認することが出来ました。皆さま、ありがとうございました。

190524 コンクリート打設
5月だというのに真夏日に届こうかという気温のなか基礎底版のコンクリートを打ちました。連日の晴天に恵まれ、外部の仕事にはちょうど良いのですが、逆に乾燥が進みすぎることが気になります。ということで、翌日は様子をみて散水する必要があるかどうか判断しようと思います。それにしても暑いなか淡々と作業して頂く職人さんたちには頭が下がります。通りがかった近所のかたも、思わずねぎらいの言葉をかけておられました。
これとは別に木工事が大工さんの作業場で進んでいます。先日大量に入った床板も仕分けが終わり、既にどこに使うかも決まっています。その他、プレカットする構造材の受け取り後の作業の確認など、上棟までの前作業が淡々と進んでいます。さて来週は構造材の検査と選木。いよいよ・・・という感じです。

190507 基礎工事
連休期間にも少し工事が進み、底版の防湿フィルムが敷かれています。連休明けの今日は、外周3面の型枠が設置されました。残りの1面は複雑な形状のため、後日、型枠大工さんが施工に入ることになります。残りの型枠施工が完了すると、あとは鉄筋の配筋。なんとか工程通りに進めることができそうで、一安心。それにしても1階の広いこと!ロボット掃除機だったら2台は必要かもしれませんね。

190423 床板
お昼過ぎ、本格着工の前に大工棟梁と二人だけの安全祈願を行い、一呼吸おいて向かったのは大工さんの作業小屋。既に吉野からトラックが到着し、床板と枠材の積み下ろし作業を行っているところでした。前回改修をした際は能登の杉でしたが、今回は吉野杉。赤身勝ちの仕上がりが印象的で、最近では「土間のある家」や「生地の家」などで使っています。受け入れ時に含水率の計測を行いましたが、こちらも十分以上に合格。これから乾燥が進む5月を迎えますが、あまり心配しなくても良さそうです。通常は近い山の木を使うことが多いですが、どこの産地の木を使うかは、その都度、住まい手さんと相談しながら進めています。
さて、現場は基礎もまだなのに「何故この時期に納材なの?」と思われるかもしれませんが、現場での作業を減らし、工程を円滑に進めようという棟梁の考えで、いわば大工さんの手によるプレカットを行うためなのです。大型連休前ということもあり、この後もいくつかの建材が運び込まれる予定です。なるほどと思いますが、通常は現場合わせで施工する大工さんがほとんどなわけで、こんな面倒なこと普通の大工さんはしません。ところが、毎度のことながら、工場のプレカット以上に正確に準備するのだから、こちらとしては舌を巻くばかり。おかげで安心して任せることが出来ます。ちなみに、今回納材された床板は300枚と少し。これまでで一番多いかもしれません。大量の床板の仕分け作業。。。こちらも大変ですね。

190422 丁張り
建屋の解体が完了してから、およそ4週間。この間、地盤調査に駐車スペースの造成などの先行する部分の工事を行い、あとは基礎工事が始まるのを待つばかり。ところが基礎屋さんがとても忙しく、以前より予約はしてあったものの、なかなか入って頂けない状況でした。
本日ようやく丁張りが終わり、明後日より本格的に工事に入ります。普段は丁張りだけの大きさを見ると「意外と小さい?」なんて錯覚するものですが、今回は「うわっ、大きい!」という言葉が出るばかり。大型連休をはさみながらの工事になりますが、基礎屋さんは、ほどほどにしか休めないそうで、現在掛かっている仕事量を聞いたら驚くばかり。私たちの基礎は鉄筋も多く手間もかかるので、「無理して急いで!」とも言えないところで、ただただ「頑張ってください。」とお願いするのみです。
私はといえば、基礎工事の間に構造材の打合せと施工図の作成に追われる日々。どうやら「大型連休って、何?」という状況になりそうです。

190325 基礎解体
1週間で上屋部分は姿を消し、残すところは耐震改修を行った際の基礎部分のみとなりました。耐震補強を十分にしてあったため、重機での解体とはいえ、少し大変だそうです。敷地全体が見えるようになり、改めて大きな家だったんだなと感じました。
新しい住まいは一回り小さな器となる予定ですが、二間続きの和室があるので、それなりに大きな住まいとなります。現場との打ち合わせも多く何かと大変になるとは思いますが、目一杯頑張りたいと思います。

190318 解体工事
13年前に私たちの手で耐震断熱改修を施した住まいでしたが、あらためて築70年を超える残りの部分の改修しようとしたところ、想定以上に手がかかる場所があったため、部分解体して増築するなどを含めて検討した結果、最終的に建て替えることになりました。これまで快適に過ごして頂けていた住まいを解体するというのはとても残念ですが、こういう事もあるのだなと前向きに捉えて計画を進めています。
新しく計画した住まいは、改修した時のプランに似ています。当然、全く違うプランを検討したのですが、現在の使い勝手が良いとのことで、そちらをベースに進めています。嬉しさ反面、複雑な気持ちですね。さて現場の方はとういと、内部解体と瓦を降ろす作業が進み、明日からは本格的な重機解体となります。この風景もいよいよ見納めということで、写真に残しました。

000 現場から  ~湯崎野の家~” に対して6件のコメントがあります。

  1. Nori より:

    ウチの機械使ってくださいよー

    1. miz-arch より:

      >Noriさん
      ごめんなさい!
      こちらは解体業者さんのものなので、私のところでは指定できないのです。
      でも大きな会社ですから、Noriさんの会社のものも使っておられるかと。。。

  2. ノコさん より:

    いろいろ大変そう〜—-
    みなさん 本当にありがとうございます
    出来上がりを楽しみにしてます
    工事の無事完了を祈ります

    1. miz-arch より:

      >ノコさん
      コメントありがとうございます。
      職人さんたちと力を合わせて、良い住まいが完成するよう励みます。
      工事の進行に合わせて写真も追加しますので、またご覧頂ければ幸いです。

  3. 新築検討中 より:

    新築検討中でいろいろと情報収集中の者です。
    水野さんの、環境に配慮した自然素材の家造りに興味がありブログを拝見しております。
    耐震に関しての記事を検索したところ、こちらの記事に辿り着いたので、質問させてください。
    水野さんの手掛けられる一般住宅では耐震等級など最低限クリアする基準などはございますか?
    記事の内容と主旨が異なる質問で申し訳ありません。

    1. miz-arch より:

      >新築検討中さん
      こんにちは。
      阪神淡路大震災直後の神戸のまちを歩き、木造住宅の耐震性能の大切さを感じ、
      木の住まいの勉強会に参加したのが現在の住まいづくりの基礎になっています。
      そのうえで耐震等級をどう考えるのかということですが、
      こちらは住まい手さんのご要望に応じ相談のうえ決めています。
      住まい手のご要望が無い場合は等級2に近い等級1だとお考え下さい。
      等級を上げれば耐震性は満足できますが、建設コストも上がりますし、
      金物で覆われた住まいが長寿命かどうかに疑問も感じています。
      また住まいの形状によっても構造の長短があるので、
      事務所の標準を等級いくつにするかは定めていません。
      その他、詳細などはメール等で問い合わせ頂ければ幸いです。

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