019 ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板は鋼板の上にアルミと亜鉛の合金をメッキし、さらに表面にクロメート皮膜処理(防錆のための処理)された金属板です。主に屋根材として使用され、安価で耐久性に優れた素材です。
商標登録等の関係でガルバニウムやガルバニュームとも呼ばれますが、ガルバリウムという呼称が一般的なようです。

現在のところ「白い家」が私たちの設計する住まいにおける外壁の標準的な仕様となっています。(ただし、1階部分が鉄筋コンクリート造となっているのは例外です。)写真のシルバーの部分がガルバリウム鋼板です。標準では、価格や壁面の汚れ等を考慮して左手にみえるような縦筋のものを使用しています。
雨や雪が外壁面に及ぼす影響は、長寿命の住まいをつくる上で重視しなければいけません。特に雪は風の吹き方によっては下から降る(風にあおられて吹き込む)ことも考慮する必要があります。そこで軒の出ていない壁面にはガルバリウム鋼板を仕上材として用いています。また、風の強い敷地ではあまり軒やけらば(側面の屋根の出)を出さない場合もあるので、こういった場合にも雨による壁面の濡れを考慮し、ガルバリウム鋼板を使用しています。
全ての壁面をガルバリウム鋼板で覆っても構わないのですが、あまりにも無機質となってしまうので残された壁面のうちメンテナンスが容易な部分には杉板等を張り(写真中段の肌色部分)、メンテナンスが難しい場所には左官系の素材を使用することにしています。
※外装材の色彩については、周辺のまちなみとの調和を考え選択しています。
最終的に外壁の仕上素材を何にするかは住まい手と相談して調整しています。洋服に好みがあるように外装材についても住まい手の好みがあるので、私たちが主導で決定することはありませんが、皆さん暮れぐれもお手柔らかにお願いします。(A)

019 ガルバリウム鋼板” に対して4件のコメントがあります。

  1. atelier-ten より:

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    某施主さんが某社のこの辺の製品の塗装を開発なさっている事と、コスト・メンテナンス・デザインの3要素から検討して当方もガルバリューム鋼板(アイジー工業のガルスパンも含む)を当方も多く採用しています。
    いつも「他にエエの無いの??」と思いながら・・・なのですが、最終的にココに落ち着きますね!?

  2. miz-arch より:

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    コスト、経年変化、耐久性、耐火性能等を考慮すると、どうしてもガルバになってしまいます。住まい手側に立ってを考えると「またかよ・・・。」と言われても、より良い商品が開発されるまで使い続けるでしょう。
    本音は使い続けたくないんですけどw

  3. aiarchi より:

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    実施設計中の物件は、施主の希望で外壁は総ガルバ張り(素地色で)です。いろいろと検討した結果、アイジーガルスパンを採用することにしました。今見積もり中の物件では、総塗り壁を採用。対照的な外観なので、完成が楽しみです。

  4. miz-arch より:

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    私は大同鋼板の耐摩カラーGLもしくは淀川鋼業所のGLカラーを標準としています。どちらも大阪で設計していた頃からの馴染みの品です。
    スパンドレル形状のものは高価である点と、外壁に杉板などを張った際に凸凹が細かすぎるので、普及品の角波のものを使用しています。
    対照的な仕上りを同時に楽しめるのは羨ましいですね。

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