030 上棟式

今日は6月末に着工した「月岡の家」の上棟式でした。台風の接近に伴い、一時雨もぱらつきましたが当初予定通り棟木も上がり、無事上棟式を行なうことができました。
上棟式のスタイルは工務店や大工さんによって異なりますが、今回は写真のような「御幣(ごへい)」を飾り、お酒・塩・米のほか、海の幸(昆布・するめなど)、山の幸(野菜)、果物(季節のもの)をお供えしました。

一般的には建物の棟木(一番高いところにある梁)が上がった日に上棟式を行いますが、その日の現場状況や天候などにより雨仕舞い(屋根に当たる部分)を終えてから行なわれる場合もあります。最近は式典が簡略化される傾向にあり、上棟式を行なわない例もあるようですが、新築を祝い守護を感謝する式典であるとともに、工事の安全祈願をする(大工さんなど工事関係者のための式典でもある)ことから、上棟式は必ずやって頂けるよう、住まい手にお願いしています。
以前は上棟式が終わってから「直会(なおらい)」と呼ばれる酒宴を行い、建主が大工さんを始めとする工事関係者の労をねぎらっていましたが、車での通勤が増えてきたために執り行なわれないことも増えてきました。また直会を昼食時に行なうことで対応する現場もあるようですが(工事の安全上、酒類の提供は形式上の範囲)、飲酒運転に対する交通反則金が上がったことから、ますます縮小方向に拍車がかかってきています。伝統の色が薄れ、なんとも寂しい感もありますが、こればかりは仕方が無いですね。(A)