093 便器

よくコマーシャルなどで見かけるINAXのSATIS(サティス)という名の便器です。通常背面にあったタンクを無くしたことで奥行きを小さくし、シンプルできれいなデザインを生み出しています。この便器の発売以降、INAXではSATISという名のデザイン戦略で、次々ときれいな製品を販売しています。

私の住まい(白い家)の洗面スペースは最小限といっても良いほどのスペースしかありません。丁度、私の住まいの建築中にSATISが発売され、デザインもさることながら奥行きが小さいことに惹かれ、採用することにしました。
(それまでもタンクレスの便器はありましたがどれも高価なので採用を見合せていました。)結果、思い通りのスペースを確保することが出来、洗面から浴室に入るための通路にゆとりが出来ました。またシンプルな形も空間全体のデザインともマッチしています。一点だけ気に入らなかったのは便器操作のためのリモコン(付属のパネルの質感が低かった)ですが、これも改造(杉の板を取り付けました)することで見栄えもよくなりました。
最近の便器には近づくと自動で扉を開閉させる機能がついています。私自身、このような機能(便利さ)は無駄であると考えていますから、住まい手に説明の上、この機能のないもの(より安価な製品)をお勧めしています。では何故そこまでして扉を閉めなければいけないのでしょう。
そもそも日本は和便器という蓋のない世界でしたが、水洗便器になる前までは蓋はありました。それは汚臭や雑菌などが上がってくるのを防ぐためのものでしたが、下水道の整備と共に水洗便器が普及すると共に蓋の重要性は忘れ去られ、蓋を閉めない人が増えてきました。((蓋の無い製品もあります。)しかし水洗便器だからといって蓋を閉めなくて良いということではありません。便器の下には水が溜まっています(この水で汚臭を防いでいます)が、開けたままにしておくと水は蒸発し、溜まっているはずの水が無くなり臭気等が上がってきてしまいます。(特に旅行などで長期間使用しないときは注意してください。)
そもそも次に使用する人のためのエチケットですから、日々の注意を怠り無く。(A)

093 便器” に対して5件のコメントがあります。

  1. noname より:

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    そうおもいますよ☆

  2. ku-so-kenchiku より:

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    お久しぶりです。5年ぐらい前でしょうか、その当時出たばかりの自動開閉式の便器を施主がどうしても付けて欲しいと言って付けたことがあります。(若い夫婦なのですが)老人の場合は有効な場合もあるかもしれませんね。それと、暖房便座の場合はふたを閉めると節電になるそうです。

  3. aiarchi より:

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    ご無沙汰しています。おチビさんはもう首が据わったころでしょうか?
    以前何かの機会に、トイレの蓋についての話を聞いたことがあります。西洋では、室内でも靴を履いて生活する習慣があるため、いわゆるバスルームで裸足になったり靴を履いたりする際に、トイレに蓋をして、ベンチ代りにして使っていたとのこと・・・・。だから、和風便器には蓋がないのに、洋式になると蓋がある・・・・とのこと。
    自動で蓋が開く機能は、個人的には気持ち悪い・・・と思います。
    使用するのは、健常者ばかりではないので、そういった配慮からの製品でもあるのでしょうね。
    タンクレスにしては、お手頃価格のこの商品、わたしもよく採用します。

  4. miz-arch より:

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    みなさん、コメント有難うございます。
    確かに健常者だけの目線では自動開閉も生まれたかどうか・・・ですね。
    でも売り手側には全ての人に対し、自動開閉を売り文句にして欲しくないです(希望)
    便利にするためだけの視点からは良いものは生まれないと勝手に思っています。
    >aiarchiさん
    ご無沙汰しております。
    チビの方は、親の心配は無用とばかりに元気に育っています。
    ボチボチ離乳食も始まり、少しずつ人間らしくなっていくのが嬉しい反面、寂しく感じる今日この頃です。

  5. aiarchi より:

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    まだまだ言葉を発する前までは、十分人間らしくない(?)ですから、かわいい盛りを十分満喫されてください。ちょっぴり羨ましい・・・と思う今日この頃です。

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