懐かしの建物

こちらの写真の建物、数日前よりある事件の絡みで、ニュース等で見かけられた方も多いかと思います。実はこの建物は私が設計事務所を構える直前に携わっていた庁舎です。設計監理をしていた際には、入居庁の特異性から世間の注目を浴びるであろうことは容易に想像がつきましたが、まさか内部に問題が発生して注目を浴びるとは思いもよりませんでした。報道番組等を見ると、こちらの組織はピラミッド型に上位監督者が下位職員の言動を管理するシステムになっているようですが、今回の件を見る限りでは上手く機能したとは言い難いようです。システムが上手く機能しなかった場合、このような特定の誰かに権力が集まるような体制は極めて危険であると思います。
私たちの事務所では2人の主催者が常に対等な関係(パラレルな位置付け)にあり、双方がお互いの設計内容を管理しています。そうすることで、個人の思い込みで設計が進まないよう抑制を掛けています。また私は「人のやることにミスは付き物」と考えています。ですから監理の場においてもダブルチェック体制は有効だと思います。唯一の問題はお互いの意見がぶつかり合う場合、家庭内不和をもたらすことです。

さて写真の建物ですが、報道のお蔭で離れていても定期的(?)に見ることができます。ただいつも事件と一緒なので複雑な気持ちではありますが。今回の件も、国民がスッキリ出来るような解決の方向に早く向かってくれることを期待しています。(A)