2年目を迎えるにあたって

大工さんと庭師のための学校「職芸学院」の講師を引き受けてから1年が過ぎ、
数日前に新学期を迎えるにあたっての講師会が行われました。
昨年の反省会と、今年の行事などの報告が主な内容です。
その中で昨年の授業の評価と、アンケートという項目もありました。
職人さんの学校ということで、実習がおもな授業内容となるため、
私の教える「建築構造」などの座学は最小限に抑えられています。
学生もさまざまで、18歳から定年間近の方まで多彩な顔ぶれです。
ですから座学を担当する講師の方々は、大変苦労されているようです。
どこにレベルを合わせるかを考えなくてはなりません。
授業内容が「将来の役に立つと思うかどうか」を学生たちに尋ねたアンケートでは、
予想通り「建築構造」の授業はとても点数が低かったです。
私が教える以前からそうっだとは聞いていましたが、とても残念でした。
それでも少しずつでいいから理解してくれると、うれしいですね。
構造は基本ですから。
今までお会いした大工さんに共通して言えることは、とても頭の回転が早いというところです。
3次元の継ぎ手や、構造をちゃんと理解して家を組み立てることができるのですから、当然ですね。
だから本当は「建築構造は難しい。」なんてことを言うはずがありません。
「構造」という言葉だけで、近寄りがたくなっているだけかもしれません。
今年は、昨年の反省をしつつ、計算が苦手な学生でも面白くなるような授業ができるよう努力したいと思います。
さて、講師会。
講師会が終わってから設けられた懇親会にも参加してきました。
昨年1年間は一生懸命で、他の講師の方々と交流するというような余裕はありませんでした。
ですから懇親会では皆さんとゆっくりとお話ができたのが何よりでした。
島崎棟梁をはじめ、皆さん癖のある方ばかりですが、とても熱く語られていました。
以前、ブログにも書きましたが、やはり「熱いひと」はいい仕事をされています。
職芸学院も今年で15年。
「初心に帰って丁寧に指導しよう!」といってお開きになりました。
ともあれ私にとっては、今年も胃が痛くなる1年の始まりです。(K)