131 構造用合板
写真は先日上棟した池田町の家です。
屋根面に張られた構造用合板がきれいです。一時は隣国経済の高騰とともに構造用合板の輸出が増加し、国内の合板が不足気味となり、きれいなものを探すのも苦労しました。しかし、ここ数年は以前のようなきれいな合板が戻ってきたようです。池田町の家では、このまま2階の仕上げとなるため、このきれいな表情は嬉しいばかりです。
ところで先程「きれいなものを探す」と書きしましたが、決して「きれいなものを下さい」と発注している訳ではありません。
あくまで現場に搬入されたものから、きれいなものを選別した結果がこのです。
今回も大工さんの上棟作業の傍ら、工務店の方々と汗をかきながら仕分けました。
どのパネルをどこの天井に使うのか、ちょっとした事ですが重要な作業です。
事務所を立ち上げた頃は「構造用合板のあらわし(そのまま見える)仕上げなんて・・・!」と思っていましたが、
あるとき泊ったコテージがラワン合板仕上げで、その雰囲気の良さに考えを改めました。
最初に合板仕上げを採用したのは「木工職人の家」。
こちらでは予算の制約もありましたし、何より住まい手が「それでいい。」と言って下さったことから採用に至りました。
出来上がってみれば、やっぱり良いのです、これが。
以降、幾度となく合板仕上げの天井を採用してきましたが、必ず住まい手さんと打合せをしたうえでのこと。
中には気に入らない方もいらっしゃいますし、その際は別の仕上げ材を採用しています。
池田町の家は現在外装工事中ですが、これから内装工事へと進んでいきます。
その時ごとに天井面の表情も変わって行くことでしょう。
そして竣工後も徐々に日焼けし、落ち着いた雰囲気に変わって行くことを想像するとワクワクします。
この過程を住まい手さんと一緒に楽しみたいと思います(A)