大雪の日

2月中旬、「春一番が吹きました。」と気象台の発表があった翌日は「大雪に警戒して下さい。」のアナウンス。目まぐるしく変わる気候のなか、久しぶりに開ヶ丘を訪れた日もしんしんと降る雪の中でした。13年前に竣工した時には、市民農園を訪れる人の休憩所として、雨と日差しを防ぐための施設として計画された里山観察棟。大きく開口は予算がなかった事もあって窓はなく、それでも居心地の良い場所として使ってもらいたいという思いで設計しました。ある日、訪れた時にはドライバーがお昼の休憩所として使っているのに出会ったこともありますし、それなり役目を果たしていました。
時は流れて、いまは運営者側で窓が設置され、陶芸教室のためのスペースとして利用されています。これはこれで、この地の雰囲気に似合っているなと思ったり、設計者としては、もう少しきれいにサッシを付けて欲しかったな・・・と残念がったり複雑な気持ちですが、ちゃんと利用されていることが一番と、快く感じています。そしてそれ以上にこんな視界の悪い雪景色の中でも存在感がある佇まいであることに、あらためて喜びを感じています。(A)

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