000 現場から  ~本堂の屋根改修~


241204 完了検査
工事完了検査を行いました。艶のある釉薬の瓦で覆われた大屋根は美しいです。今後の事を考えて少し小ぶりになった鬼瓦。迫力はないのだけど、小さい分だけ屋根面が大きく見えます。お墓と建物のある東面と西面はこれまで通り雪止めのある仕様です。軒下のモルタル部分は、割れていた部分にコーキングを施し、再塗装しています。また、特に割れの酷かった東南の角は、既存のモルタルを撤去し、改めてモルタルから施工しています。この後は検査で気になったところにさらに手を入れてもらい、週末には足場解体を迎えます。工事に携わられた皆さま、ありがとうございました。


241122 屋根葺き替え完了
この一週間は急に冷え込んで肌寒いなかでの作業となりましたが、正面の屋根葺き替えも完了しました。本堂の屋根で一番面積の広い部分だけに壮観です。新しい瓦の釉薬が雨に塗られて、いっそう美しく見えました。次週からは、軒廻りのモルタル補修や雨樋の設置などを行い、足場の撤去、工事完了に向かう予定です。


241111 北面屋根解体
昨日より正面の既存瓦の撤去が始まりました。軒瓦には家紋が入っていますが、今後のメンテナンスなどを考えて、新しく葺く瓦は既製品に。名残惜しいので程度の良い数枚を引き取り、ご門徒さんに見て頂くことにしました。
今週は、天候を見ながら防水のためのルーフィング張りを行い、翌週より正面の瓦施工に移ります。


241110 東面葺き替え完了
昨日、東面の葺き替えが行われました。微調整は残すものの、これで残りは正面(北面)と棟瓦です。北東、北西の難しい隅棟の施工もあるので、少し時間がかかりますが、なんとか工程表に沿った工事の完了が見えてきました。このまま晴天に恵まれること、祈っています。


241104 防水下地施工
東面の屋根の防水下地の施工が行われました。杉皮を撤去した既存下地のうえに屋根勾配に沿って微妙なカーブを描きながら合板を張っていきます。その上に防水シートとしてアスファルトルーフィングを張り、この上に瓦桟、そして瓦の順で施工していきます。先週終了した西面と南西面の角部はご覧の通り、きれいに仕上がっています。
振替休日で秋晴れの心地よい空のもと、本来ならお休みを楽しみたいところだったでしょうが、作業に携わって頂いた職人の皆さん、ありがとうございます。


241022 下地撤去
既存を撤去しました。瓦の下には瓦の取付位置を決め固定するための瓦桟と、そのさらに下は杉皮が敷かれています。現代の屋根防水シートの代わりですね。少量の漏れであれば吸水してくれますが、現代の基準からすると心もとない限り。一枚が10~15cmほどのピースのため、これをかき集めるのも一苦労。天井のなかに落ちたものなども後ほど掻き集めなくてはいけません。職人さんたちに感謝です。野地板の隙間からは屋根架構が見え、丸太が複雑に組み合わさっていることが伺えました。明日は雨予報のため、しっかり養生して、明後日の防水シートの施工に備えます。


241018 軒部前処理
来週の作業に向けて準備工事が進んでいます。既存の屋根は瓦のカーブに合わせてモルタルで作られているため、新しい瓦とはズレが生じます。そこで元からあるカーブの作りをカットする地道な作業。粉じんも舞って大変な状況ですが、職人さんたちが少しずつ切り取っていました。防塵マスク姿に、これが盛夏だったら大変だったろうなと秋口の作業になったことを前向きにとらえて作業の進捗を見守っていました。来週は西面の瓦および下地の撤去と新しい下地、屋根防水の施工の予定となっています。

 
241011 南面葺き替え完了
南面の瓦の葺き替えが完了しました。
最初に既存の瓦を撤去、新しい下地を作るために合板を張りあげ、その上に防水シート(ルーフィング材)を設置します。それから仕上の瓦を葺くための下地を打ち付け、それにあわせて瓦を載せていきます。このとき瓦は一枚ごとにステンレスの釘で留め(2枚目の写真:端部の瓦は2~3か所を留めます)、軒瓦はさらにビスで留めていきます。こうすることで風や地震、雪などで動いたりするのを軽減し、落下を防ぎますが、職人さんにとっては手間のかかる仕事です。それでも以前の鉄線などで緊結したころと比べると、随分と楽になったそうです。ちなみにこの工法は2001に定められた工法で2022年からは義務化されています。
秋晴れの光を受けながらキラキラと反射する釉薬の様子が一段と美しく見える時間でした。

 
240912 工事着手
お盆明けに本堂を囲むように足場がかかり、いよいよ始まるのか・・・と思っていたところですが、ひと呼吸おいてからの工事着手となりました。やはり職人さん不足は深刻なようで、当初予定では6月着手だったものが3か月ほどずれ込んだ形となります。それでも盛夏のなかの工事とならなかったことは監理する身にとってはありがたいことです。今日は南面の瓦降ろしと資材の楊重が主な作業で、涼しくなったとはいえ30度超えの気温のなか、職人さんたちが作業されています。防風のための屋敷林越しの作業となるので、大変そうでした。
現状の状態は瓦の破損やずれがみられ、これまでも事あるごとに修繕されてきましたが、根本的な改善に向けての大きな工事となりました。2022年の施工基準の改正にともない、今回の工事は一枚ごとに釘やネジで緊結されるので、今後は大きくずれることも減ることでしょう。工事完了は年内を予定しています。

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