000 現場から ~黒瓦の家~
250716 耐力壁
内部の耐力壁が施工され、部屋の具体的な大きさが分かるようになってきました。それを追いかけるように電気屋さんの配線が始まり、スイッチ、コンセント、換気扇などの移置確認の打合せを行いました。同時進行で外部では屋根屋さんが雨樋の取付作業を行い、なんだか賑やかな一日です。
真夏日で蒸し暑い日の作業とあって、内部では大型扇風機がフル回転。暑いなかでの作業、ありがとうございます。
250712 耐力壁
現場は1階の杉板床張り作業が完了しました。この間、大工さんは作業場と現場を行ったり来たり。私も打ち合わせ場所が事務所だったり、作業場だったり、現場だったり、電話だったり・・・と施工のタイミングにあわせて調整を行っています。
そんななか現場を確認していると内部に施工する耐力壁用の構造用合板が搬入されていました。そこはやはりというか、安定の事前加工済み。加えて釘の移置も描き込まれています。こんな手間のかかる作業を・・・といつも思うのですが、大工さんにとっては現場でちょこちょこ印をつけていくより楽なのだとか。確かに設計図面をスケッチの段階で詳細を詰めてからCADの作図に移った方が効率が良い。そういうことか。と勝手に合点をしながら現場確認しているのです。
250701 板材選木
大工さんは少し現場から離れて作業場での加工仕事を進めています。このひはちょうど、床板に使う厚板とテレビ台などの造作に使う造作材の仕分け作業を行っています。自分で描かれた施工図をもとに、どの板をどこに使えばよいか、節のある板と少ない板、全くない板をどのように組み合わせるかなど、ここは大工さんも悩みどころの一つ。方針が決まったら、あとは現場に入る前の事前加工にかかるだけ。ここにこれだけ時間をかけて頂けるのは、設計と監理を預かる身にとっては嬉しい限りです。
今年は暑い夏が長くなりそうですが、くれぐれも熱中症に注意して作業を進めて下さい。
250616 断熱材
1階床面の断熱施工が始まりました。これに先駆け、床下の配線、壁廻りの構造補強金物の取付、2階床面の構造用合板の釘打ちなどが終わっています。いずれも工事が進むと見えなくなるところなので、その前に確認をと現場へ足を運びました。この機を利用して大工さんとサッシ廻りの打合せもあったりと盛りだくさん。今回はうっかり忘れて靴下で現場内を回りましたが、次回からは内履き必須ですね。
今回の床に使用する断熱材はいつもの1.5倍の厚さです。みるからに安心感がありますが、これもうっかり踏み抜かないように注意しないとです。
250610 金属屋根
金属屋根も施工が完了しました。梅雨に入る直前に滑り込むことができました。黒瓦の家は2階の屋根や外壁のための足場が1階の下屋の屋根に載っています。それを調整しながらですから、通常より手間もかかっています。頑張って頂いた板金屋さんには感謝しかありません。しかもコーナーの厄介な納まりも丁寧に仕上げて頂き、嬉しい限りです。こうして職人さんたちの心のこもった手仕事で作り込まれていくのを感じています。
250603 瓦屋根
屋根の瓦葺きが完了しました。これから梅雨時期を迎えるので、その前に終わって何よりです。
阪神淡路大震災以降に建築基準法が改定され、瓦屋根などの重い屋根材を使用する場合は耐震のための壁量を増やすことが義務付けられました。また、2001年には瓦工事業界団体によるガイドライン工法が出され、全ての瓦を釘またはねじで緊結するように定められています(強制力はない)。さらに2022年には法改正が行われ、全ての瓦を緊結するよう定められました。能登半島地震で多くの家屋の棟瓦が被害を受けていますが、北陸では2001年からガイドライン工法が概ね取り入れられていたことから、地震の影響を受けていない瓦屋根も多数見ることができました。黒瓦の家では2階部分のみ瓦屋根(1階は金属板葺き)となりますが、北陸ならではの黒ピカの釉薬が美しく光っていました。
250527 上棟
今日は上棟作業初日でした。天気にも恵まれ順調に作業が進みます。途中、空を見上げると日暈(ひがさ)も見られ、現場はお祝いムードです。作業が順調に進んだのも大工さんの準備の賜物。柱や間柱は手加工、梁はプレカットのハイブリッドスタイルに加え、外壁や床の構造用面材も事前加工済み。釘打ち箇所も印が入って、応援で入っている大工さんへの指示も的確です。こんな大工さん、そうそう居ません。本当にありがたいことです。夕方には棟木も上がって、無事、上棟式も終えました。明日も引き続き、屋根と壁の仕舞作業が続きますが、天候も良い予報でありがたい限りです。住まい手さん、おめでとうございます。
250512 梁選木
金沢のプレカット工場で梁在位の選木を行いました。梁の大きさにもよりますが、リクエスト通りの赤身の多い材が集まりました。写真の通り含水率も合格です。目の積み具合も素晴らしいですし、今回も大工さんの顔もほころんでいます。どの材をどちらの場所に使うかもスムーズに決まりました。来週はプレカット工場に大工さんが通い詰めて手加工を加える予定です。手間のかかる作業を進んでやってくれる大工さんに感謝、そして短期間にこれだけの構造材を準備してくれた製材所さん、ありがとうございます。
250425 柱選木
大工さんの作業場に柱材が納入されました。吉野杉らしい「赤身勝ち」の指定を通り越した、真っ赤な材がズラリ。そして特注の和室廻りの柱のきれいなこと!。。。大工さんの顔も自然とほころびます。含水率を測定して、乾燥も十分なことに監理者の私もにっこり。遠路運んで頂いた甲斐がありました。
黒瓦の家の構造材は棟梁と協議して梁はプレカット加工、柱は大工さんの手加工のハイブリッド体制で行います。しかも梁は大工さん自らプレカット工場へ乗り込んでの二次加工を行うことになりました。これから大型連休を迎えますが、大工さんたちは休めるかしら・・・というのが、もっぱらの心配事です。
250414 基礎工事
配筋検査を行いました。組み上がってみると整然としている感じがしますが、床が3種類、立上りは13種類もの種類があります。これをくみ上げる順序を考えながら進めるのですから、職人さんは大変だったことと思います。所々、指定の鉄筋より大きなサイズのものに変えながら、丁寧に施工されています。この後、設備の先行配管を行ってから床面のコンクリートを打設します。工務店さんの事前準備も良く、順調に進んでいて何よりです。
250327 基礎工事
田の字プランをもとに発展させたかたちの住まい「黒瓦の家」の建設が始まりました。瓦屋根に左官と杉板の外壁、下屋と濡れ縁の半屋外空間など、日本家屋が大好きな住まい手さんの想いがたくさん詰まった住まいは、秋頃に竣工の予定です。これからも打合せが続きますが、完成目指して徐々に変化していく姿を含めて楽しんで下さい。私の方は早速届けられた基礎配筋の施工図確認をしているところです。工務店さん、現場進行に協力いただきありがとうございます。