あしたねの森

あしたねの森はノーマライゼーションの思想のもと、一つの敷地に特別養護老人ホーム、デイサービス、保育園が同居する新しい試みの施設です。その敷地の一角に学童保育と放課後等デイサービスの施設を併設したいという要望で設計依頼を受けました。
実現するためには１つの敷地に多用途の建物が建つことや大型の木造建築物群であることなどからくる法的な問題や、既に利用開始している老人ホームの入居者、でいざーびすや保育園の子供たちの安全確保、音や振動への配慮など課題が山積みでした。利用者は高齢者や子供たちだけではなく、近隣にお住いのかたや施設関係者の研修など多岐にわたります。こういった課題を丁寧に紐解き整理することで完成へと導きました。
外観は既存の建物に調和するようモチーフをあわせたデザインとし、敷地の正面に立つことから施設に来られた方へのランドマークとなるように考えました。また、メンテナンスコストを軽減するための素材選定や送迎車両との安全管理、冬期の落雪などへの安全対策なども含めて、施設のかたちや動線を決めています。
また内部もできるだけ既存の建物にあわせることで施設全体の統一感を図っています。さらに利用する子供たちが他の施設利用者との交流が生まれるように、窓の位置や部屋ごとのいながりを工夫し、この施設で過ごすことで、多様な交流が生まれ、ヒューマニティーあふれる子供に育ってくれることを願って計画しました。

ガンバ村キッズ　ガンバ村スペシャルキッズ　撮影：エスエス北陸

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