掛尾町の家

 

大通りから1本入っただけとは思えないような閑静な敷地の隣には、緑に覆われた神社がより静寂な雰囲気をもたらせていました。しかし前面道路が周辺の抜け道となっているため交通量もあり、住まいを喧騒から守ることを第一に考えました。
外部倉庫とアプローチを塀に見立て中庭を囲み、神社にのみ視線を開くことで道路からの騒音や視線を低減し、住まいに安らぎを与えることができました。またこれらの屋根は適度な高さに押えられているため、 住まいからの眺めや採光を犠牲にすることもありません。
こうして守られた住まいの中の環境は自然素材に覆われ、不連続につながる空間は面積以上の広がりをもたらし、明るく快適な空間となっています。また住まいの中で家族が孤立することの無いような空間構成や、各所に大きく取られた収納スペースの量など、これまでの住まいづくりでみられたような工夫も随所に織り込んであります。
セルフビルドの工程も積極的に楽しんで下さった住まい手が、今後、この住まいをどのよう使いこなしカスタマイズされていくのかとても楽しみです。