丘のうえの家
当初は敷地探しからスタートしていたところ、ご希望されている場所の近くで売り物件に出会え、急遽、改修する計画となりました。それから11か月。住まい手さんの暮らしに合わせてリノベーションしました。
築年数の浅い建物だったので、そんなに変更しなくても大丈夫かなと思っていましたが、やはり住まい方は十人十色です。図面ではあまり変わっていないように見えますが、大幅な変更はしていませんが、住まい手の色が各所にみえる空間になりました。居間の南面にあった小さな窓は開放性を考え多くし、さらには新設した外部デッキへ出やすいように履き出し窓をさらに大きくしたり。その分、プライバシーを守れるように植栽を工夫したり。またプライベート空間は思い切って柄のある壁紙を張ったり、印象深い色で塗装したりと個性が際立つ空間になりました。
住まい手さんとセルフビルドで施工した左官やペンキ作業の合間のお弁当やお茶の時間は、とても贅沢なものでした。住まい手さんにとって、これが日常になるのだから、羨ましい限りです。空と遠くのススキを眺め、夕暮れを待つ暮らしが見えてきます。加えて、庭いじりや、畑作業など、これからの生活の主軸となりそうな忙しい暮らしも楽しそうです。
今回は、素敵な植木やさんとのめぐりあわせもあって、3年後、5年後、その先も楽しみな住まいになったように思えます。どのように変わっていくのか、近くを通る折に、こそっと楽しませて頂きます。