応急危険度判定

震度7の地震発生から6日。震源地近くの詳細は全容がわかっていません。道路事情も悪く、救護や支援なども万全ではないなか、震度5強となった富山県内各地で1月3日より被災建築物の応急危険度判定が開始されています。昨日までの時点で高岡市、氷見市、射水市、小矢部市あわせて2066件が調査完了、36%が危険、22%が要注意の判定です。残る42%の建物は緑判定とはいうもいうものの液状化した地盤ごと傾いている建築物も多数あります。私も2日間、高岡市の判定に参加しましたが、全国から集まってきたボランティアの方々が、液状化した建物内に入り込んだ泥を描き出す作業をされていました。県内の第一次の応急危険度判定は氷見市を残すだけとなり目途が立ちましたが、能登地方への派遣要請に速やかに応えることができるよう準備を進めている状況です。
阪神淡路大震災を経験し、復興にも携わらせて頂きました。倒壊した多数の家屋をみて、木造住宅の安全性を高めたいと、富山にて事務所を開設し、地震に強い木の住まいを設計してきました。2007年の能登地震の際は日本建築学会の災害調査に協力し、改めて構造の大切さを痛感しました。復興してきたところの土地が、また大きな地震にあったことに大変心を痛めております。どんなに建物の構造を強固にしても、地盤の液状化には敵いません。自然の力に圧倒されるばかりです。取り急ぎ、本日までの状況報告とさせて頂きます。(A)

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