059 小さな住まい

これは「白い家」の平面を模式的に表した図です。ご覧の通りのシンプルな構成で、床面積は24.5坪しかありません。ここには私たち夫婦と子供が快適に暮らせるような工夫が詰まっています。

白い家は「ワンルーム・ハウス」というコンセプトで計画されました。私たちは大阪の2LDK(17坪弱)という間取りのアパートで暮らしていた折、各々の部屋が狭く圧迫感があったので内部建具を取り外して住んでいました。そこから生まれた発想がワンルーム・マンションならぬワンルーム・ハウスだったのです。一つの空間を何かしら(この場合は階段と浴室)で緩やかに分割することで、伸び伸びと快適に暮らせるのではないかという思いでした。かくしてつくられた白い家は、食べる・くつろぐ・寝るの機能を3つのスペースに割り振ることで親子3人が暮らせる住まいになっています。
小さな住まいで過すためには余分な空間を全て排除する必要があります。反面、十分な収納スペースを確保することも必要です。そこで西日対策も兼ねて、西側の壁面(図中上部)を収納スペースとしてつくりました。また子供室は存在しません。浴室上部にロフトを設けてあるので、大きくなったらこちらで就寝できるようにしてあります。勉強は住まいの中の好きなところで自由にさせようと思っています。このように当初は3人のための建物として設計されましたが、間もなく家族が一人増えることになります。今のところ私たちがロフトで就寝し、図中のスペース3を子供たちに開放する予定ですが、これもフレキシブルにつくってあった空間だからこそ対応できるのだと思います。
私たちが小さな住まいにこだわった理由は、建築設計という仕事をこなす上で、必要以上に大きな空間に住んでいると必要以上に大きな空間を設計してしまうのではないかという危惧からです。大きな空間をつくるにはお金も必要ですし、維持(掃除やメンテナンス)するのも大変です。それに税金だって高いですし。。。(A)