080 設計費用の行方
正月飾りと言えば「門松」「しめ縄」「鏡もち」の3点ですが、本来は大掃除を終えた済ませ後、12月26日~30日までに飾らなければいけない(大晦日に飾るのは神様に対して失礼にあたる)そうです。
年末まで仕事に追われているのと正月飾りが簡素化されている昨今の現状をいいことに、わが家では写真のような簡単な飾り物で済ませています。そして普段は暗くなったら閉めている道路側のスクリーンを開け、道行く人々に正月ムードの御裾分けをしています。
年末のある日の打合せでのこと、ある住まい手から「今年も儲かりましたか?」と聞かれましたが、残念なことに答えは「NO」です。設計事務所は設計および監理を通じて得る報酬のみで運営を賄っていますが、その大部分は人件費へと消えていきます。(特に所員を多く抱える事務所では、給料の支払いに奔走していると聞きます。)幸い私の事務所は家内で作業を行なっているので、人件費といっても外部に対する支払いが殆ど発生しませんが、家賃、光熱費、旅費、車のお金(中古車を一台所有)、そしてパソコン関連費(プリンタのリース料やソフトの購入代金、紙代、インク代など)などのいわゆる間接経費が結構かかります。この間接経費を抑えるためにコピー機を置かない(コンビニで済ませている)などの小さな努力をしていますが、これにも限度があります。
また私たちの事務所独自の活動として、遠方でも勉強会に参加したり、近くの林産地へ赴いたりするために経費がかかっています。昨年は、住環境の調査のために単身で北海道まで行ってきました。これらの経費は、住まい手の皆さんに「安心して住める住まい」を提供したり、「良い品をできるだけ安く仕入れる」ことで還元されています。その他、設計以外の活動として、住まいづくりに参加(住まいの左官塗りや床のワックス掛け、外構工事のお手伝いなど)しますので、こちらにも人工が割かれています。
こういった諸々の用件が重なり1年間に設計できる物件数は制限されてきますし、打合せ期間が長いとその分だけ人件費倒れということにもなります。そして最後に残されたお金が私たちの給料に当たるのですが、今の所、大阪に住んでいたときの半分も収入を得ていません。それでも一年の活動に対する充実感が上回っていますのでなんとか生活できるのでしょう。今年も良い仕事が残せますよう、皆さん暖かく見守って下さいませ。(A)
“080 設計費用の行方” に対して7件のコメントがあります。
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一年の計は元旦にあり。
わが家では、この日に年賀状を書くのが習慣となっています。
ようやく半数ほど書き終えましたが、こういう事情ですので
到着が遅れます分、あしからずご了承下さい。
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明けましておめでとうございます。
以前は正月と言えば「年賀状作成の日」にあてていたのでありますが・・・ここ数年は「経費関連の総取りまとめをする日」となるのが習慣になっています。
元旦は「追われる事無く作業が出来る唯一の日」なのかも知れませんね!
本年も宜しくお願い致します。
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あけましておめでとうございます。
大晦日から3日まで夫と私の実家に帰省していましたので、ゆっくり本でも・・・と思い、書店で「住む」購入しましたよ。実はまだじっくり活字を読んではいませんが、これからゆっくり拝見いたします。
今年も確定申告の季節が来るのですね。さて、昨年の所得はいかほどだったのか?気になるところです。
今年もよろしくお願い申し上げます。
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atelier-tenさん、aiarchiさん、今年も宜しくお願い致します。またブログの方へもお邪魔させて頂きます。
経費関連と確定申告の計算は奥さんが処理しているので、その辺は少し救われています。毎年苦笑いしかできてない現状ですけどw
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はじめまして。ブログへのコメントありがとうございました。
また、当方のブログリストへも追加させていただきました。
今後ともよろしくお願いします。
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遅くなりましたがあけましたおめでとうございます
私は今年正月らしいことは殆どできておらず年賀状もまだ書いていません・・・
忙しいことを理由に色々と後回しにしてしまっています
また雑誌に掲載されているのですね
今度本屋さんに行った時に見てみます!
今年もよろしくお願い致します
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安田さん、soeさん、明けましておめでとうございます。
私のところも年賀状が年々増えていくので大変なのですが、
今のところは遅れてもいいから手書きで!と頑張っています。